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会談に臨む岩屋毅外相(右)とイスラエルのサール外相=2025年5月13日、外務省、加藤あず佐撮影

 岩屋毅外相は13日、来日中のイスラエルのサール外相と外務省で会談し、パレスチナ自治区ガザで続くイスラエル軍の軍事作戦をめぐり、イスラエルを含む全ての当事者に対し、人質解放と停戦合意の継続に向けて誠実に取り組むよう強く求める考えを表明した。ただ、日本政府は親イスラエル政策を取るトランプ米政権に配慮し、問題の解決に向けた積極的な行動を取れないでいるのが実情だ。

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 会談冒頭、岩屋氏は、パレスチナ人の死者が5万2千人を超える状況を踏まえ、「現地の壊滅的な人道状況を深刻に懸念している」と指摘。サール氏はイスラム組織ハマスを批判し「間もなくイスラエルは目的を達成するだろう」と語った。

 外務省によると、会談は約1時間。岩屋氏は人道支援の確保など国際法の順守を強く要請し、イスラエルと将来独立したパレスチナ国家が共存する「2国家解決」の重要性を改めて強調した。事態のエスカレーションは国際社会全体の利益にならないとして、イスラエルを含む全ての当事者に最大限の自制と対話による平和的解決を求めた。サール氏からはイスラエル側の立場について説明があったという。

 今回の外相会談は徹底した情…

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